一条工務店の洗面化粧台は収納力こそ抜群ですが、
「座ってゆっくり化粧をしたい」
「家族の歯磨きとバッティングせずに身支度したい」
という願いを叶える専用設備がありません。
我が家では、本来は書斎用のオプションである
「書庫ユニット」を洗面室に持ち込むという逆転の発想で、ドレッサー兼・洗濯物畳み・デスクワークまでこなせる「自分専用の多機能スペース」を実現しました。
1cmの差で設置を諦めかけたハプニングや、実際に住んでわかった「洗面室ドレッサー」の本当のメリットを詳しく公開します。
通路を兼ねるので、スペースを圧迫しないのもポイントです。
洗面室まわりの設計で悩んだこと
洗面室・脱衣室の設計は、必要な機能が多い割にスペースが限られる場所です。
洗濯機・洗面台・浴室と設備を配置していくと、収納スペースはどうしても後回しになります。
そこにWICへの動線まで考えると、やりたいことに対してスペースが足りないと感じ始めました。
我が家で設計前に感じていた悩みは主に3つでした。
- 洗面室・脱衣室まわりの収納が足りるか
- 洗面台で化粧をすると、洗面台が混み合うしゆったりとできない
- 洗濯後、WICへの収納までの動線をどうするか
これらは間取りの工夫と書庫ユニット(本来、書斎に設置するデスクと収納棚のオプション)を組み合わせることで、まとめて解決できました。
設計前に整理したリクエストリスト
設計開始時に、洗面室・脱衣室について設計士さんに渡したリクエストリストがこちらです。
※(H)⇒要望度高 (L)⇒要望度低
- 洗面・脱衣室、洗濯機、WICを短動線で結ぶ(H)
- ドレッサー(化粧台)を設置(H)
- タオル、洗剤類の収納を確保(H)
- 室内物干しをつける(H)
- スロップシンクをつける(L)
- 洗濯物を投げ込めるBOXをつける(H)
- 洗濯機とバルコニーが近い(L)
このうち1〜5は実現、6と7は取りやめています。
それぞれの経緯は後半で詳しく触れます。
設計開始時にリクエストリストを渡すことができたのは、事前に自分たちの要望を整理していたからです。
間取り打ち合わせ前にやっておくべき準備については、こちらの記事で詳しくまとめています。
一条工務店に「ドレッサー」はない?書庫ユニットを代用した理由とメリット
リクエストの中で最も実現が難しかったのが
「ドレッサー(化粧台)がほしい」
でした。
一条工務店の住設にドレッサーはありません。
社外品で洗面台と横並びにできるものを探しましたが、値が張る割にピンとくるものが見つからず、
「スペースだけ空けておいて後から小さな机を買えばいいかな」
と考え始めていました。
一方で、書庫ユニットをどこかに設置したいという気持ちが別にあったのですが、ある時この2つがつながって
「書庫ユニットをドレッサー代わりにすればいいじゃないか」
とひらめき、これを設計士さんに依頼して出来上がったのが図面【3-1】です。(図面番号の概要はこちらを参照ください)
見た瞬間「これは素晴らしい!」と思いましたが、そう簡単にはいきませんでした。

【失敗回避】1cmの差で入らない!?書庫ユニットを間取りに収める試行錯誤
書庫ユニットをドレッサー代わりに洗面室へ、というアイデアは大変気に入っていましたが、実現までに一苦労ありました。
うえの【3-1】の図面が出来上がってゴキゲンでしたが、後日こんな連絡が来ました。
「1センチの差で書庫ユニットが入りませんでした」
・・・・・。
しばらく考え込みます。
「1センチくらいなら切って入れられないか、何なら自分で切って組み立てます」
と伝えましたが当然NG。今にして思えば、自分で切って組み立てていたら仕上がりの醜さに後悔していたと思います。
あきらめきれず、洗面化粧台のサイズ・スロップシンク・洗濯機の配置を変えて何パターンか検証してもらい、最終的にうまく収めることができました。


実現できた5つのこととその使い勝手
設計前に整理したリクエストリストのうち、実現できたものがこちらです。
1.洗面・脱衣室、洗濯機、WICを短動線で結ぶ
設計開始後しばらくして、図面の素案を自分で書いて設計士さんに依頼しました。
その後できた最初の図面【3-0】で目標の効率的な洗濯動線はほぼできあがり、その後の修正を経て水周りは100%満足いく生活動線が完成しました。

2.ドレッサー(化粧台)を設置│書庫ユニットで「座れる洗面室」に
「座ってゆったり化粧がしたい」というリクエストに対し、一条工務店の住設にはないドレッサーを、書斎用の書庫ユニットを流用することで実現しました。
実際に使ってみて実感したのは、ドレッサーが欲しい人は単に鏡が欲しいのではなく、落ち着いて使用できる多機能な作業スペースを求めているということです。
このスペースがあることで、当初の想定を超えて家事動線が劇的にスムーズになりました。
- パウダーコーナー: お風呂上がりに座ってじっくりスキンケア。
- ランドリーワーク: 乾燥が終わった洗濯物を、その場で座って畳める。
- ワークスペース:書庫ユニット本来の用途のデスクワーク
- 収納スペース:化粧品やドライヤーの収納や小物のディスプレイ
- 一時置きスペース: WICへ収納する前の衣類や、今日着る服の準備。
洗面台と場所を分けたことで、朝の混雑時でも家族とバッティングするストレスがなくなりました。
3.タオル、洗剤類の収納を確保
書庫ユニットを洗面化粧台の横に配置した結果、浴室横に程よい収納スペースが自然に生まれました。
ごちゃつくものを置くので可動棚では使いにくいと考えて、タオル類を収納しやすいカゴがついた標準収納【SGP-30B】を入れました。

4.室内物干しをつける
ドラム型洗濯機を使うので室内干しの量は多くありませんが、洗濯機の上にすぐハンガーにかけられる物干しバーを設置。
リビングから見えることも考慮して黒い固定式を選びました。
5.スロップシンクをつける
優先度は低めにしていたはずが、いつの間にか設置前提で進めてました。
書庫ユニットの配置問題を解決する過程で、洗面化粧台【R211T】の洗濯機用スペースに入れ込む形で解決。

散歩後のワンコの脚を洗うのに、特に寒い季節に重宝しています。
【DIY】スロップシンク下の配管を隠して収納力をアップする方法
スロップシンクは非常に便利ですが、どうしても足元の配管が露出して「野暮ったく」見えてしまいがちです。
我が家では、散歩後のワンコの脚を洗うという実用性に加え、「見た目をスッキリさせて、かつ収納力を増やす」ために、配管を隠す収納をDIYで製作しました。
これにより、洗剤などのストックも隠して収納できるようになり、洗面室全体のインテリア性がぐっと高まりました。


住んでみての使い勝手と、実現しなかったリクエスト
住んでみての動線と使い勝手
リビングからの動線
リビングからは洗面所も浴室も洗濯機もすぐアクセスできて、日常の動きがとてもスムーズです。【図の矢印①】

デメリットを挙げるとすれば洗濯機の音がリビングに聞こえることですが、仕切りの扉を閉めれば和らぎます。
玄関や寝室からの動線
玄関や寝室からも洗面室へ直接アクセスでき、帰宅後に手を洗ってそのままリビングへ、という動線もスムーズです。【図の矢印②】
洗濯と風呂上がりの動線
洗濯と風呂上がりの動線が特に気に入っています。【図の矢印③】
洗濯動線:
- 洗濯が終わったら乾燥機にかけないものはすぐ上の物干しバーへ、乾いたらWICへ収納
- 乾燥機にかけたものは書庫ユニットのスペースでたたんでWICへ収納
風呂上がりの動線:
- 風呂上がりにWICで着替えを取り出してその場で着る
- 書庫ユニットのスペースに座ってドライヤーをかける
- そのままリビングへ
風呂前に着替えの準備をしなくてもここで全部済んでしまいます。
これらの動線が機能しているのは、間取り全体の設計と切り離せません。
子世帯・親世帯それぞれの間取りの設計思考はこちらで詳しく解説しています。
実現しなかった2つのリクエストと現状
洗濯物を投げ込めるBOX
これは結局実現できず、洗濯カゴは床置きのままです。
前の住居では気に入って使用していたので、ちょっと心残りなポイントです。

洗濯機とバルコニーを近づける
これは早い段階で諦めましたが、住んでみると外干しをすることがほぼなくなったので、結果的には問題なしでした。
まとめ:後悔しない洗面・脱衣室をつくるために│設計開始時からやっておくべきこと
洗面室・脱衣室は、設備が多い割にスペースが限られるため、何かを優先すると何かが犠牲になりやすい場所です。
我が家の場合は書庫ユニットを持ち込むというアイデアがその突破口になりましたが、それ以前に設計開始時からリクエストを整理して設計士さんに渡していたことも大きかったと思っています。
満足いく洗面室をつくるための手順をまとめると、こうなります。
- 毎日繰り返す生活動線や行動パターンを書き出す
- 踏襲したいパターンと改善したいパターンに分ける
- 改善に必要なスペースや機能を考える
- それを実現できる間取りを設計士さんと一緒に詰める
スペースや予算の都合で実現できないものも出てきますが、リクエストに優先順位をつけておくことで取捨選択がしやすくなります。
洗面室は家の中で最も「機能」が密集する場所です。
一条工務店標準の設備に縛られず、書庫ユニットのような他室用オプションを「流用」する視点を持つことが、後悔しない間取りへの近道になります。
洗面室の動線と同じくらい、生活をラクにするのがキッチンの配膳動線です。
我が家が採用した横並びダイニングの見積もり比較と通路幅の検証については、こちらの記事をどうぞ。





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