ドッグランDIY ②|フェンスDIY製作編─ハードウッドフェンス作りの全工程と費用明細

庭とDIY
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計画編で仕様が固まり、材料も揃いました。

いよいよ製作本番です。

フェンス計画編はこちら


フェンスの外周は約35メートル、柱28本、扉2つ。

1月ほどかけて作業しましたが、振り返ると

  • これはきつかった
  • これは難易度高かった
  • これは我ながら上出来!

という行程やアイデアがいくつかあります。

失敗も含めた全工程の製作過程を写真を交えてお伝えします。

工程の全体像

製作は次の順番で進めました。

  1. 独立基礎の穴掘り
  2. モルタル打設と柱脚金物の設置
  3. 柱の加工と取り付け
  4. 板張りと笠木の取り付け
  5. ワイヤーロープを張る
  6. 扉の製作と取り付け

前半(1〜2)は基礎づくり、後半(3〜6)が見た目に出てくる仕上げ工程です。前半の1.2は体力勝負、後半は精度と段取重視の作業でした。

1.独立基礎の穴掘り

独立基礎はこんなやつです。

最初の関門は穴掘り。

気持ち的にも体力的にもしんどいけどこれをやらないと始まらない。

独立基礎は14か所に据えます。

  • 1300mmの柱には200角×深さ400mm
  • 900mmの柱には180角×深さ250mm

をものを使用します。

独立基礎の高さを決めて掘る

独立基礎の設置のポイントは、

  • ラインを揃える
  • 高さを揃える
  • 垂直に据える

ことで、これさえできれば美しいフェンスが立ちます。

今回は独立基礎はすべて業者が施工したブロック沿いに据えるので「ラインを揃える」「高さを揃える」のは簡単。

高さは「ブロック上端+10mm」と決めて、400mmほどスコップでひたすら掘ります。

砕石を敷き、決めた高さに基礎を据える

独立基礎があとから沈んでゆかないよう、掘った穴を角材で土を突き固めます。

そしたら基礎をおいてみて深さを確認。

ブロックより40~50mm下がっていればOKなので、砕石を入れて再度突き、砂で微調整して狙いの高さに垂直に基礎を据え置く。

書いてしまえば簡単ですが、この微調整が難しい。

20kgほどある基礎を5~6回上げ下げして微調整を繰り返し水平器で確認し、やっと「狙いの高さに垂直に」据え置くことができます。

穴掘りから据え付けまで、全部で約15時間、1か所あたり1時間ほどかかる重労働でした。

それでも外構工事で一度掘り返した後だったので土はまだ柔らかめ。

他の締まって固まりきった場所だったらと思うとぞっとします。

2.モルタル打設と柱脚金物の設置

基礎を据え置いたら、モルタルを流して柱脚金物を設置します。

これも重労働でしんどい。

でもこれが終われば、気持ち的には半分くらい進んだ気になれます。

仮置き用の板を14セット作る

モルタル作業は一発勝負なので、打設前の準備が肝心です。

独立基礎は正確に据え置いたつもりでしたが、高さや傾きが微妙にずれていました。

そのずれを補正して金物を垂直に固定するために、金物の仮置き用の板を14セットをまずは製作しました。

5ミリのベニヤとビニルテープで厚さを微調整
2枚セットで柱脚金物の仮置き台にします

ビニールテープの巻き回数で厚さを微調整、四隅で高さを変えて水平を出します。

地味な準備作業ですが、土台の精緻さが仕上がりの美しさにつながるとの思いで時間をかけて製作しました。

撹拌機があると効率がいい

独立基礎に流し込みやすいよう、モルタル(セメント+砂)はやや緩めに練りました。

手練りだとムラが出やすいうえにかなり体力を消耗しますが、撹拌機を使うと均一に混ざって手練よりはぜんぜん楽ちん。

買っておいて良かった道具の1つです。

中古で購入した撹拌機

それでも、練るのは大変だし、練ったモルタルを穴まで運ぶ作業はしんどかった。

2日に分けてやりましたが終わる頃にはふらふらです。

謎のモルタル浮き上がり現象

モルタルが固まり始めてしばらくすると、位置を決めたはずの柱脚金物がじわりと浮き上がって、金物が傾いています。

最初はぶつかって動かしてしまったのかと思いましたが、全部の何か所かで同じことが起きました。

水加減を適当にやったのが良くなかったのかもしれません。

モルタルが固まりかけているところを押しこみつつ垂直を取り、固まるまで様子を見るしかありませんでした。

結果、1センチ弱もの高さのバラツキが・・・

時間かけてベニヤで仮置き用の板を作った苦労は無駄となり(泣)、高さの違いは柱のカットで吸収します。

調べてみると「水和熱による膨張では?」という話もあるようで、セメントが水と反応するときの熱でモルタルがわずかに膨張するのだと。

ただ、はっきりした原因はわからずじまいです。

もし詳しい方がいたらコメントで教えていただけると嬉しいです。

3.柱の加工と取り付け

基礎づくりの地味でしんどい作業が終わり、ここからは一気に形になっていきます。

柱の切断

まずは「謎のモルタル浮き上がり現象」のリカバリのため、全ての基礎ごとに金物のブロックからの高さを測り、全部の柱の長さを調節します。

1本ずつ異なる長さに柱を切断し、どこの基礎に立てるはしらかわかるように番号を振りました。

柱の穴あけ加工

穴あけ加工で失敗

全部の柱には、

  • 柱脚金物用のボルト穴1か所(10mm)
  • ワイヤーロープを通す穴3か所(6mm)

を開けます。

穴あけも「謎のモルタル浮き上がり現象」のおかげですべての柱のワイヤーの穴あけ高さ位置が微妙に変わってきます。

これのせいも多分あって、ボルト穴とワイヤー穴の向きや位置を間違えてしまったのも数回・・・

柱を切りなおすのは勿体ないし目立たないので、全部そのまま使ってます。

ドリルガイドはとっても便利

特にボルト用の穴を開けるときは、ドリルガイドを使うことをおすすめします。

準備したドリルガイドはこちら

金属製なので剛性がありこの手の製品の中では穴あけの精度が高そうです。

ドリススタンド RULO

フリーハンドで穴が斜めになると、金具ー木材ー金具とボルトが通せません。

穴のサイズはボルト径より2〜3mm大きめに開けるのがコツ。

ぴったりサイズだと穴の垂直精度がシビアになります。

柱の取り付け

モルタルが十分に硬化したら、柱脚金物に柱をボルトで固定します。

ドリルガイドを使っても何か所かは穴の拡張が必要でしたが、ボルトが一発でスッと通ったときの感触は気持ちのいいものです。

4.板張り・笠木の取り付け

柱が立ってようやく「フェンスらしい形」が見えてきます。そしていよいよ板張りです。

下穴をあけて、クランプで固定してビス留め

イタウバは硬い木なので、ビスをそのまま打ち込もうとするとほぼ割れやすいです。

皿取錐で下穴を開けてからビスを打ちます。

皿取錐を使うとビス頭が木に埋まり、仕上がりもきれいになります。

ビスはデッキビス45mmを使用。

ブロンズカラーで木との相性も良く、太いのでねじ切れしにくく、ステンレスで錆びにくい。

ハードウッドのDIYはいつもこのタイプのビスで

一人作業なのでクランプは必須です。

クランプで柱にしっかり仮固定してから打つと、板がずれないので作業は楽だし仕上がりも美しいです。

板の間隔は55mm、スペーサーを活用

板と板の間隔は55mmに統一しました。

チョコとくろの頭が絶対に通り抜けないサイズです。

端材でスペーサーを作っておくと間隔が一定に保てて、作業スピードも上がります。

笠木は2枚張り合わせてビスを隠す

柱の天端に乗せる笠木は、2枚のイタウバを張り合わせるかたちにしました。

笠木の表面はビスが目立つので、ビスが見えないときれいな仕上がりになります。

先に下の笠木を柱に固定して、上の笠木を下側からビス留めします。

わかりにくいですが写真中央あたり、
下から3本ビス打ってます

5.ワイヤーロープを張る

板張り部分の上に、4mmのワイヤーロープを3本張ります。

間隔は80mm。

ワイヤーロープの固定金具はフェンス面の長さで使い分けました。

長いフェンス面に使用した金具

長い距離には右ネジ・左ネジ一対でこちらのワイヤー固定金具を使用。

柱の太さにあわせた寸切ボルトとナットで取り付け

ネジを回すとワイヤーロープのテンションを調整でき、調整幅が大きいので長いワイヤーでも対応できます。

ターンバックルと違って見た目もシャープなのでこれを選びました。

フェンスの両端だけこの金具を取り付け、途中の柱は穴をあけてワイヤーを通します。

回転による緩みを防ぐために、両端は右ネジと左ネジを一対で使います。

短いフェンス面に使用した金具

短い距離はアイナットとボルトで対応。

テンション調整幅は小さいけれどコストが格段に安い。

ワイヤーロープが短ければ調整幅も小さくても何とかなるし、安く上げたかったのでこれを選びました。

まるい輪っかがアイナット。
柱の反対からボルトを通して固定します

<単体写真と取り付け写真>

ワイヤー加工に使用する工具

ワイヤーロープの利用を決めたときにこちらの工具を準備しました。

手袋と並べたHSC-600

長さ600mmの大型のペンチみたいな工具で、ワイヤーロープの切断と、端末のカシメ処理に使用します。

ワイヤーの端部を「カシメ」て固定します
(アルミスリーブで圧着します)

大きい分テコの原理が強くが効いて、太めのワイヤーロープでも簡単に処理ができます。

4~5mmほどのワイヤーロープを使う場合はこれくらいの大きさの工具が必要です。

6.扉の製作と取り付け

扉は2か所、観音開きと1枚扉の計3枚製作しました。

扉はサイズが小さいので、材料は板張り工程で出た端材や、寸法を間違えて切ってしまった材をなるべく使用しました。

またイタウバは重たいので、軽量化できるよう材の使い方を工夫しました。

重いと丁番への負担も大きく、重さで扉が垂れてしまわないか心配です。

我ながらグッドアイデア

垂れ下がるのを防ぐために、門柱上部から扉の対角線方向にワイヤーロープを張り、ターンバックルでテンションを調整できるようにしました。

ワイヤーロープとターンバックルで支えた扉
ターンバックルの絞め具合で高さを調整できる

このワイヤーロープがとびらが垂れないように引き上げます。

そしてターンバックルでワイヤーのテンションを調整すると両方の扉の高さをそろえることが出来ます。

我ながらグッドアイデア。

丁番と掛け金も錆びないようにステンレス製にしました。

完成。チョコ&くろの反応は

イタウバのハードウッドフェンス
完成したフェンス

フェンスが完成した日、さっそく2匹を庭に出してみました。

若干予想はしていましたが、庭に連れ出すとキョトンとした感じ。

嬉しいのか嬉しくないのか、全然わからない・・・

彼らは今は7歳ですが、犬の7歳はもう中年です。

今更ドッグランなんて目新しくもないし、ということかもしれませんが。

苦労して造ったんだからもう少し喜んでくれよ。

でも庭に出るのは楽しみにしてくれている様子。

費用と道具の最終まとめ

フェンス製作の費用内訳

項目金額
イタウバ材226,000円
柱脚金物60,000円
独立基礎18,000円
砂・セメント4,000円
ワイヤー金具(ターンバックル等)49,000円
ワイヤーロープ7,000円
丁番・掛け金6,000円
ビス2,000円
合計約372,000円

使用した道具類

道具用途など
丸鋸横板・笠木・扉材のカット。
良い歯が作業効率よい
インパクトドライバーこれないと無理です
皿取錐下穴とビス頭の皿加工が同時にできて便利
ドリルガイドフリーハンドでまっすぐ穴あけは難しい
モルタル撹拌機手練はかなり体力消耗します
レンチ柱脚金物のボルト締め用
ワイヤーカシメ工具(HSC-600)圧着スリーブでワイヤーをカシメる。大きいとテコの原理が効いて楽です。
水平器全ての工程で水平確認は超大切

次回

次回のDIY関連の記事ではウッドデッキを紹介します。

6区画にわかれた全部あわせて15㎡のデッキを製作。

構造も外観も、工夫を凝らしてるのでお楽しみに!

ドッグランの全体計画編はこちら

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