ドッグランDIY ④|ウッドデッキDIY製作編(第1期)─根太組みから板張り・開口部まで全工程と費用

DIYで完成したイタウバ材の3段のウッドデッキ 庭とDIY
完成した3段のウッドデッキ
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デッキ第1期の計画編では3段構成のデッキ設計と、基礎・束・根太の選定理由をお伝えしました。

今回はその続きで、ウッドデッキのDIYを検討している方に向けて、実際の全工程を写真つきで記録しています。

曲線の土留めブロックに沿わせた複雑な根太設計、デッキ下の桝にアクセスするための開閉式の蓋、端材で作った束カバー──計画通りにいかなかった部分も含めて、ありのままお伝えします。


ドッグランの全体計画編はこちら

フェンス計画編(イタウバを選んだ理由・設計・費用)はこちら

フェンス製作編(全工程・費用明細)はこちら

製作の流れ

計画編で決めた3段構成をいよいよ形にしていきます。

製作は上段→中段→下段の順で進めました。

3つのデッキに共通する基本工程は次のとおりです。

  1. 基礎(ピンコロ)の穴掘りと設置
  2. 束の固定
  3. 根太組み
  4. デッキ材張り

共通部分は上段デッキで詳しく解説し、中段・下段はそれぞれの固有のポイントを中心にお伝えします。

上段デッキ(5㎡)の製作

土留めブロックの曲線と向き合う根太設計

上段デッキ製作でいちばん悩んだのは根太の配置です。

築山の土留めコンクリートブロックはクジラの背中のような緩やかな曲線を描いています。

築山の土を留める緩やかな曲線のコンクリートブロック
築山の土留めブロック。緩やかな曲線を描く

このブロックに沿ってデッキの外周を設計したため、根太の形状が複雑になりました。

基本的なルールは「根太の間隔を40〜50cm以内に保つこと」。

これを守りながら、曲線の輪郭に根太をどう収めるかを図面上で何度もシミュレーションしました。

曲線の土留めに被せるデッキの根太の設計
曲線の土留めに被せるデッキの根太の設計

根太材のロスを減らすことも意識しながら設計したので、なかなか手間のかかる工程でした。

基礎(ピンコロ)の設置

図面で決めた位置に、コンクリートピンコロ(W150×D150×H120)を埋める穴を掘ります。

穴を掘ったら角材で底を突き固め、砕石と砂でレベルを調整します。

ピンコロの上面が地面より5cm程度出る高さが目安です。

ピンコロの高さが多少(1センチ程度)であれば異なっても、高さ調整ができる鋼製束で吸収できます。

水平さえキチンと出ていれば問題ありません。

ピンコロの周囲はモルタルで固定せず、土で埋め戻すだけにしました。

デッキ基礎はフェンスのように倒れる心配がなく、高さ調整も緩めに出来て、作業はかなりラクでした。

今回は庭側の7か所はコンクリートブロックの土留めをそのまま基礎として利用できたため、ピンコロを設置したのは家側の7か所のみ。

土留めブロックを基礎兼用で施工するよう外構業者に依頼しておいたことが、ここで活きました。

束の設置─専用ボンドの使い方

束(デッキ面を支える脚)はコンクリート用の専用ボンドでピンコロに固定します。

コンクリートピンコロに接着した鋼製束
コンクリートピンコロに接着した鋼製束
束の上にはみ出しているのが専用ボンド

要領は簡単です。

  1. ピンコロ上面に規定量のボンドを塗り付ける
  2. 束をぐっと押しつけて圧着する

束の底面には穴が開いていて、圧着するとそこからボンドが「にゅーっ」とはみ出してきます。

このはみ出した部分が固まることで強度が出る仕組みです。

上段デッキの束は以下を使用しました。

設置場所束の種類高さ調整範囲か所数
庭側(土留めブロック上)マルチポスト(プラ束)59〜83mm7か所
家側(ピンコロ上)鋼製束341〜474mm7か所

マルチポストも鋼製束も、ねじを回すだけで高さを微調整できるので水平出しは簡単です。

ただしどちらも金属製でビスを打てる面がないため、幕板(デッキ側面を覆う板)の固定には一工夫が必要です。

この点については中段デッキの項で触れます。

コンクリートブロックの土留めに接着したマルチポスト
土留めに接着したマルチポスト

根太組み

束が固まったら根太を組んでいきます。

アルミ根太を束にクランプで仮固定し、その後ビスで本固定します。

ドリルビスは下穴不要で打てるので作業が楽ですが、ドリルビスは少ししか買っておらず、大半はコーススレッドで代用しました。

コーススレッドでも下穴をドリルであけておけばアルミにも問題なく打てます。

アルミ根太には余白スペースがあり、そこにビスを打ちます。

ビスで接続したアルミ根太
根太の両端をビスで止めて接続します
土留めに被せる形で完成したアルミの根太組み
完成したアルミの根太組み

イタウバの斜め張り|角度定規の自作とビス打ちの手順

根太が組み上がったら、いよいよデッキ面の板張りです。

上段デッキはデザインにこだわって、敷地の角度にあわせて板を斜めに張ることにしました。

斜め張りは一枚一枚の長さがばらばらになりますが、短辺方向に板を走らせる設計にしたため、短材(1m前後)を多く使えました。

長材より割安な短材を活用できたので、コスト面でも正解でした。

斜め張りで手間がかかったのはカット角度の取り方です。

1枚ずつ角度を測っていたら大変なので、ベニヤで専用の角度定規を自作して、同じ角度を素早く取れるようにしました。

材を斜めに切るための三角定規
三角定規の角度にあわせると簡単に、一定の角度で斜めにカットできます

板は以下の手順で張ってゆきます。

  1. スペーサーで板の間隔を決めてクランプで仮固定
  2. 金属用ドリルで木材とアルミとまとめて下穴を開ける
  3. デッキ材側だけ皿取り錐で下穴を広げる
  4. デッキビスで本固定

下穴を2段階で開けるのが面倒ですが、ハードウッドは硬いのでビスが切れたり頭が沈まなかったりするので省けない工程です。

カットサイズを何枚か間違えましたが、長さのあまりは別の場所に当てはめて使えたので無駄にはなりませんでした。

デッキ材の斜め張りの作業中の写真
右側、三分の一ほど張り終えたところ

開口部の製作─六角レンチで開け閉めできる仕組み

上段デッキはデッキ下に汚水桝があり、定期的なメンテナンスが必要です。

デッキを全面固定してしまうとアクセスできなくなるため、デッキ材を取り外せる「蓋」の仕組みを6か所に設けました。

デッキ下の空間は物置としても活用しているので、桝上以外にも蓋を設置しています。

蓋の製作手順は次のとおりです。

デッキの開閉部分を開けた写真
デッキの「蓋ユニット」を開けたところ
  1. デッキ材3〜4枚を裏側の当て材でビス止めして「蓋ユニット」を作る
  2. アルミ根太にクランプで仮固定する
  3. デッキ材とアルミ根太にまとめてフランジボタンボルト用の穴を開ける
  4. アルミ根太側の穴をさらに広げ、ナットリベット用の下穴にする
  5. ナッターでナットリベットをアルミ根太に固定する
  6. フランジボタンボルトで蓋を締め付けて固定する

ボルトはネジ頭の出っ張りが低くてなだらか、つまずきにくそうなフランジボタンボルトを選びました。

フランジボタンボルトの写真
フランジボタンボルト。出っ張りが少ないので歩行時の違和感が少ない
ナットリベットを埋め込んだアルミ根太
ナットリベットを埋め込んだアルミ根太

取り外しは六角レンチでボルト4か所を緩めて持ち上げるだけ。

工具が必要ですが慣れれば数分の作業です。

六角レンチでフランジボタンボルトを回す
六角レンチで開け閉めします

束カバーの製作

幕板(デッキ側面を覆う板)については最後まで悩みました。

曲線に沿わせた幕板の施工方法がどうしても決まらず、断念しています。

ただ、マルチポストと根太の断面がむき出しのままでは見栄えが良くない。

そこで妥協点として、束だけにカバーを取り付けることにしました。

マルチポストと根太の断面と、端材で製作した束カバーの写真
マルチポストと根太の断面
左は端材で製作した束カバー

材料はカットで出た端材です。

端材を組み合わせて作ったわりに、なかなかの出来映えになりました。

束と根太の断面に束カバーをかぶせて隠した写真
束カバーをかぶせて隠しました

中段デッキ(1㎡)の製作

中段デッキは上段と下段をつなぐ、広めの踊り場のようなデッキです。

形状は台形。

基礎はすべてコンクリートピンコロで、束は計6本。

束の種類本数備考
羽子板付沓石+イタウバ90角1本幕板を張るための加工
鋼製束(調整範囲186〜277mm)5本

幕板を張るための束は、羽子板付沓石に角材(イタウバ90角)をボルトで固定します。

鋼製束にはビスを打てる面がないため、ビス打ちができる角材を束として使う方法をとりました。

羽子板付沓石に角材をボルトで固定した写真
羽子板付沓石に角材をボルトで固定

しかし幕板を張るとデッキ下へのアクセスが悪くなってしまうので、結局張りませんでした。

せっかくの工夫でしたが、鋼製束だったら見栄えが悪くむき出しにできないので良しとします。

他の工程は上段デッキとほぼ同じです。

下段デッキ(5㎡)の製作

根太の構成と形状の検討

下段デッキは地面から20cm弱のローデッキです。

形状は凹んだ五角形で、上段ほどではないものの変則的な形をしています。

加えて真ん中にシンクを設置することが決まっていたため、根太の配置はシンクの位置も考慮しながら設計しました。

デッキのアルミ根太の図面
下段デッキのアルミ根太の図面

基礎と束の構成はシンプルで、すべてコンクリートピンコロ+マルチポスト(高さ調整範囲46〜63mm)です。

ローデッキなので高さを稼ぐ必要がなく、マルチポストだけで統一できました。

根太はアルミ根太。

作業工程は束の材質の違いを除いて上段デッキとほぼ同じです。

根太を組み終えて、デッキ材を張ってる最中の写真
根太を組み終えて、デッキ材を張ってる最中

シンク台のDIY

下段デッキの目玉が、真ん中に設置したシンクです。

シンク本体はメルカリで購入したハンドメイド品で、コンクリートにタイルで装飾されています。

シンク台をイタウバでDIYしました。

蛇口はシンク用と側面のホース接続用の2本を取り付けています。

シンク台完成後に水道業者に依頼して配管・通水工事を行いました。

DIYで製作したイタウバのシンクの写真(閉扉時)
出来上がったシンク。前面は扉です
DIYで製作したイタウバのシンクの写真(開扉時)
oシンクの扉を開いたところ

まとめ:3段ウッドデッキDIYの費用(約15.8万円)と振り返り

3段のデッキ製作でかかった材料費の合計は約15.8万円でした。

項目上段中段下段合計
木材30,398円10,185円33,416円73,999円
アルミ根太33,507円4,590円16,065円54,162円
鋼製束4,704円3,360円8,064円
マルチポスト4,774円8,428円13,202円
ピンコロ2,086円1,490円4,172円7,748円
踏石932円932円
小計75,469円20,557円62,081円158,107円
※上記は材料費のみ。工具・消耗品・シンク関連・水道工事費は含みません。

コストを抑えられた理由として大きかったのは短材の活用です。

計画編でも触れましたが、短材は長材より割安で、今回は短辺方向に板を張る設計にしたことで短材の使用率を上げられました。

製作全体を振り返ると、いちばん手間だったのは上段デッキの根太設計と開口部の製作です。

曲線に沿わせた根太の配置は図面上での試行錯誤が多く、開口部はナッターやフランジボタンボルトなど普段使わない道具と工法が必要でしたが、初めて扱う楽しさもありました。

一方、基礎の設置は今回かなりラクできました。

デッキは倒れる心配がなく、束の調整幅でピンコロの高さのばらつきを吸収でき、土留めブロックを基礎として使えた箇所があった─この3つが重なって、フェンスの基礎より明らかに楽に進められました。

チョコとくろは、庭での用事(トイレと匂いの確認)を一通り済ますとデッキに上がってきます。

ほとんど部屋の中で過ごしているので、特にくろは外にいても整った環境が好きになってしまったようです。

完成したデッキに佇むチョコラテ(チワワ)の写真
完成したデッキに佇むチョコラテ

次回は第2期デッキの計画編です。

奥の掃き出し窓側の動線をどうつないだかなど、お伝えします。

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